PTAのジェンダー偏り、母親の負担実態

PTAのジェンダー偏り、母親の負担実態

PTA活動におけるジェンダーの偏り、現場を担うのは依然として母親

PTAの役員会などでは男性会長も珍しくなくなってきたが、学校行事の受付やベルマークの収集といった実務的な活動の現場では、依然として母親世代の女性がその多くを担っているのが現状だ。PTAという組織の仕組みや運営実態、そしてその多様性に着目する本連載では、第3回としてPTAを取り巻くジェンダーの偏りと、その背景にある要因を探る。

「母親だから」という暗黙の前提

PTAの活動内容は各校で異なるものの、学校行事における受付業務、来賓への対応、ベルマークの集計、講演会の運営補助など、母親が当然のようにこれらの業務に駆り出されるケースが少なくない。しかも、これらの活動は無償で行われることが前提となっている。

神奈川県在住の40代女性は、「学校行事のたびに運営役員として駆り出され、お茶くみや弁当の配膳などをさせられることに納得がいかない」と語る。具体的には、卒業式における来賓へのお茶出し、行事終了後の食事接待の準備・片付け、教員への祝賀会の準備、そして教員との会食といった場面を挙げ、「こうした業務は本当に必要なのか」と疑問を呈している。PTAの取材を進めると、こうした声は多くの保護者から聞かれる。

PTA活動におけるこうしたジェンダーの偏りは、社会全体の性別役割分業意識がPTA運営にも影を落としている可能性を示唆している。母親が家庭内のケア労働を担うという従来の価値観が、PTA活動においても「母親が担うべきもの」という暗黙の前提として根強く残っていることが、現場での負担の偏りを生んでいる一因と考えられる。

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